NeoAlchemist No.292

最終更新日: 2020-11-21

信号反応

山村 拓夢

 溶液の⾊が3⾊に変わる反応です。

試薬

グルコース 1.2g

⽔酸化ナトリウム 2.0g

インジゴカルミン 微量(溶液に濃く⾊が現れるくらい)

器具

三⾓フラスコ 1個

ゴム栓 フラスコに対応したもの 1個

実験

1. 三⾓フラスコにグルコース 1.2g、⽔酸化ナトリウム 2.0g を⼊れ、100mL の⽔溶液にする

2. ⽔酸化ナトリウムがしっかりと溶けたことを確認する 3. インジゴカルミンを加える(⻩⾊になる)

4. ゴム栓をして軽く振る(⻩⾊から⾚⾊になる)

5. 強く振る(⾚⾊から緑⾊になる)

6. しばらく静置する(⻩⾊に戻る)

注意

・フラスコを振るときは、周囲にぶつけて壊さないように気を付ける ・しっかりゴム栓をして、中⾝をこぼさないようにする

・実験を繰り返すと溶液が劣化し、⾊が変化しなくなる

・インジゴカルミンは光などにより退⾊するので、時間が経つと⾊が薄くなる

・試薬の量は適宜調整して良い

原理

 特定の条件下(塩基性溶液)で相手を還元する還元性を持つグルコースはインジゴカルミンを還元して、溶液中で還元型になる。この還元型のインジゴカルミンの溶液は黄色である。しかしながら、フラスコを振ることにより空気中の酸素により、還元型のインジゴカルミンが酸化されて赤色の中間体を経て緑色の酸化型のインジゴカルミンになる。しばらくフラスコを放置すると、溶液内に残っていたグルコースのよって再び還元されて黄色の溶液になる。

参考文献

愛知教育⼤学学術教育リポジトリ
https://aue.repo.nii.ac.jp
「愛知教育⼤学の学⽣による訪問化学実験のための演⽰実験法の検討と開発」

実験の様子